夏が来た!


 夏が来た!
いきなり余談ですが、キャンディーズにこういうタイトルの曲がありましたねぇ……。

 今度こそ本当に梅雨が明けたらしく、今日は朝からいい天気だ。朝刊を取りにマンションの階段を降りていく途中、この夏はじめてのセミを見た。
今日から、世の中は3連休。子供たちはいよいよ夏休みに突入。明日は参議院選挙もある。何だかよく分からないけど、夏の気分が盛り上がってくる、そんな週末だ。

 土曜の朝はいつも、ピーター・バラカンさんがNHK-FMでやっているラジオ番組「ウィークエンド・サンシャイン」(7:20~9:00)で一日が始まる。
先週はスライ・ストーン(スライ&ザ・ファミリー・ストーン)、今週はブライアン・ウィルソン(ザ・ビーチ・ボーイズ)の追悼特集だった。夏が始まる前に、僕の好きなミュージシャンが立て続けに旅立ってしまい、すっかりおセンチな気分で今年の夏を迎えることになってしまった。

 ところで、ビーチ・ボーイズには、「ペット・サウンズ」というロックの歴史的名盤と呼ばれるアルバムがある。そこには、神々しいまでに美しく繊細な音作りと内省的な世界が広がっているのだが、初めて聴いたとき、僕にはキャッチーさに欠ける地味なアルバムとしか思えず、その後、このアルバムの良さが分かるようになるまで随分と時間がかかった。正直言って、いまだにその凄さを完全には理解できていないと思う。
 ここしばらく、ブライアン・ウィルソン追悼ということで、ビーチ・ボーイズの音楽をラジオやTVで頻繁に耳にした。そうした中であらためて思い知ったのは、何だかんだ言っても、やっぱり僕にとってのビーチ・ボーイズとは、夏、海、太陽、サーフィン、車、女の子……と、十代の頃の憧れが詰まった宝箱みたいな存在であり、そんなビーチ・ボーイズが大好きなんだ、ということ。

 そして、ブライアン・ウィルソンのいない夏がやって来た。

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